経済学者「1万円札を廃止せよ」→なぜ賛成者続出?

いずれは「紙で払っていたこと」が笑われる時代が来る!?
いずれは「紙で払っていたこと」が笑われる時代が来る!?
社会人にもなれば、サイフに1枚や2枚は入れておきたいのが1万円札。ご存じの通り、日本で一般的に流通する最高額の紙幣だが、マクロ経済学の第一人者で、ハーバード大学教授のケネス・ロゴフ氏が「1万円札を廃止せよ」と唱え、これが一定の支持を集めている。

話題となっている説は、8月1日付の日本経済新聞に掲載されたものだ。ロゴス教授はまず、主要国では現金決済の比率が下がっているのに対し、世の中に流通している紙幣や貨幣の量が増えていることを指摘し、

「大量の現金の在りかが、実はよく分からない」
「高額紙幣の多くが非合法な経済活動で使われているのではないか」

と主張。高額紙幣を廃止して現金取引を電子決済などに置き換えれば、脱税を捕捉できると述べている。そしてロゴス教授は、

「現金を廃止してマネーを電子化すれば、簡単にマイナス金利を付けることができる」

と、マイナス金利の可能性にも言及。

「大胆なマイナス金利政策によって先行きのインフレ期待をつくり出すことができれば、長期金利はプラス圏で推移する。預金金利がマイナスに陥ることも避けられる」

と、述べている。

この件で参考になるのは、実際に高額紙幣を廃止にしたインドの例だ。インドは昨年11月、不正蓄財や脱税の温床になっているという理由で500ルピー札と1000ルピー札(1ルピーは約1.7円)を廃止。国を挙げての壮大な実証実験が現在も進行中だ。

突拍子もない主張にも思えるが、世にはびこる“現金主義”に疑問を抱いている人は、ことのほか多いようだ。Twitterには、

“なんでも電子化すれば最先端って思ってる、バカ教授かな?”
“1万円札を廃止したら中小企業の負担が増大するだろう”

といった反論もあるものの、

“確かにいらない”
“少なくとも、現状をこの視線で見直す価値はあるだろう”
“如実に実感してる、ホンと25年前にフランスに居たときでさえ現金取引は小売だけであとは銀行口座を利用してた。カードの必要性は当時から感じてた。日本でも普及して欲しいのが本音”
“現金主義は地下経済を大きくさせる。一般市民も正しく認識すべき問題だ”
“面白い。高額紙幣を廃止して闇取引や脱税を不便にしつつ電子決済を便利にして増収とインフラ整備を両立させろという意見”
“実はこれ既に実現している国が有る。最近の話題だとインドとか。現金でしか取引出来ないって怪しい業務。これを機に日本でも電子決済を進めてもらいたい。まあそれだけ安全な国だという事でしょうが”

など、寄せられたコメントは大半が好意的なものばかりだ。しかし理論としては正しくても、それが実行できるかと言えば、それはまた別の問題。もし本当に1万円札を廃止すれば、大混乱は必至なだけに、とりあえずは「インドの実証事件の結果待ち」ということになりそうだ。
(金子則男)

■関連リンク
・日本は1万円札を廃止せよ 米ハーバード大教授 ケネス・ロゴフ氏-日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGKKZO19481230R30C17A7TCR000/
・Yahoo!検索(リアルタイム) 「1万円札 廃止」の検索結果
https://search.yahoo.co.jp/realtime/search?p=1%E4%B8%87%E5%86%86%E6%9C%AD+%E5%BB%83%E6%AD%A2&ei=UTF-8&fr=top_ga1_sa

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