
近年、問題化しつつある「ネット依存」や「SNS依存」。これらを引き起こす大きな要因として「FOMO」に注目が集まりつつある。
FOMOとは「fear of missing out」の略。楽しいことや重要なことを見逃したり、自分が取り残されたりするのではないかという恐怖心を指す。日本ではあまりなじみがないが、アメリカの新聞やニュース番組では頻繁に取り上げられているという。
では、具体的にFOMOの症状例はどんなものなのか。
「朝起きて最初にFacebook・Twitterを見てしまう」
「常にスマートフォンが手放せない」
「別の電話に出るために通話中の相手を保留にする」
「恋人と遊びに出かけているにもかかわらず、SNSをチェックしている」
「SNSを見ていたら、休日が終わっていた」
「自分抜きで友人たちが楽しんでいる投稿を見て、眠れなくなる」
などなど。
極端なFOMOの例には「Facebookで見つけた友人のパーティに、呼ばれていないけれど参加する」なんてこともあるのだとか…程度の差こそあれ、上で挙げた症状は多くの人が経験あるはず。
実際、アメリカのMyLife社が今年、18歳以上の男女2084名に対して行った調査では、56%の人が「FOMOである」という結果が出た。
世界中の人と、24時間つながりを持つことを可能にしたSNS。便利ではあるが、時間を浪費させる両刃の剣でもある。1日のうちで利用する時間を決めるなど、SNSと適度な距離を保つことで、FOMOに陥るのを予防したいものだ。
(石井瑞穂/アバンギャルド)