スマホ×銀行の未来、印鑑・カードいらずに!?

「スマート口座開設」で申し込む際、AndroidであればICチップのデータを読み取れる機能「NFC」を使い、運転免許証などの情報を登録できる

インターネット上で残高照会や振り込みができる「ネットバンキング」は一般化しつつあるが、そもそも銀行を利用するために必要となる口座の開設は店頭や郵送で行わなければならず、手間がかかっていた。

しかしこのたび、三菱東京UFJ銀行が、スマートフォンでいつでもどこでも口座開設できるアプリ「スマート口座開設」を9月中にリリースするという。

アプリを立ち上げたら、指示に従って運転免許証または個人番号(マイナンバー)カードを撮影、氏名や住所などの情報を記入。最後に支店を選ぶと、申し込みが完了する。銀行での審査に問題がなければ、1~2週間後にキャッシュカードが届き、店頭でもネットバンキングでも口座が使えるようになるそうだ。

わざわざ銀行に出向く必要がなくなるわけだが、「メリットはほかにもあります」と、同行デジタルイノベーション推進部次長・野元琢磨さんは話す。

「私たちは、銀行取引に必要とされてきた『通帳』『印鑑』『キャッシュカード』を無くし、スピーディーかつ安全にサービスを利用できるシステム作りを目指しています。“通帳レス”はすでにインターネットバンキングのサービスとして実現していますが、口座開設アプリの登場で“印鑑レス”にもつながるのです。印鑑登録をしなくても、キャッシュカードやインターネットバンキングをご利用いただければお客様ご自身からのお取引であることを確認できるため、問題はありません。口座振替でスポーツジムなどの会費を払いたいのに、登録していた印鑑が見つからない…といったトラブルを回避できます」(野元さん・以下同)

しかし、アプリで口座開設するためには多くの個人情報を入力するため、万が一スマホを落とした時に流出しかねない…という心配もあるが…。

「『スマート口座開設』で撮影・入力した情報は、申し込みから15分経つと自動的に消去するように設計されています。スマホを失くして人に見られる可能性はほとんどないでしょう。また、アプリを介して当行に送られる情報やその通信はすべて暗号化されています」

なお、「今後もスマホを介したサービスを展開し、“キャッシュカードレス”にもつなげていきたい」という。たとえば、スマホをATMにかざすことで、現金の引き出し・預け入れができるサービスを計画中で、実現すれば、現在の約半分以下の時間でATMが操作できるようになるそうだ。

「アプリなどで事前に引き出す金額を設定し、ATMにかざすだけで引き出せたり、子どもがお金を引き出したら親に通知が届いたり、スマホの活用はさまざまな可能性を秘めています。すべて検討中の事例ではありますが、現実のものになったら利便性はグンと向上すると思います」

ほとんどの人が携帯しているスマホで銀行サービスを利用できるようになれば、便利な上に荷物も減らせるというメリットがある。今後の展開に期待しながら、待つとしよう。
(有竹亮介/verb)

【関連リンク】
●三菱東京UFJ銀行
http://www.bk.mufg.jp/

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