昭和vs.平成、利用ツールから見える「SNS感覚」



10歳離れているわけでもないのに、平成生まれの後輩と世代差を感じる…そんな昭和生まれのアラサーは多いのでは? 特にスマホやSNSを華麗に扱う彼らを見ると、自分はもう若くないのかも、なんて感じることも。そんなちょっとした年齢差で生まれる世代間ギャップについて、SNSの利用方法では、昭和世代、平成世代にどんな違いがあるのか調べてみた。

まずフォーカスを当てたのは「利用しているSNS」について。昭和世代はFacebookやTwitter、平成世代はInstagramやSnapchatを好むイメージがあるけれど…本当にその通りなの? 博報堂ブランドデザイン若者研究所のリーダー・原田曜平さんに話をうかがうと、「平成世代がInstagramやSnapchatだけを好むというのはちょっと違います。平成世代の特徴は、“使い分け”ができるというところで、実際FacebookやTwitterの利用率も高いんです」と解説してくれた。

「アラサーの多くは、高校生や大学生当時、招待制だったmixiでSNSデビューしたこともあり、どこかで『安心してSNSを使いたい』という思いを持っています。ですから、匿名のTwitterよりも、実名を基本ルールとするFacebookが現在でも人気です。一方、学生時代からTwitterに触れている平成世代は、匿名でつながるSNSに抵抗がなく、様々なサービスを気軽に使います。結果、平成世代は、Facebookでは知り合いに向けた投稿を、Instagramでは趣味が合う他人が共感できる投稿を、Snapchatでは仲の良い友達へたわいない投稿を、と使い分ける能力を身につけました」(原田さん、以下同)

たしかに、総務省の「平成27年版 情報通信白書」によると、SNSの利用率は30代がTwitter 33.0%、Facebook 38.3%とFacebookの方が高いのに対して、20代以下はTwitter 52.8%、Facebook 49.3%とTwitterの利用率が高い。さらに、20代はFacebook、Twitter、Instagram、mixi、LINE全てのSNS利用率がどの年代よりも高く、Instagramの利用率は30代の約2倍となっている。

また、昭和世代はテキストを中心とした投稿を好むのに対し、平成世代は画像を中心とした投稿を好むといった違いも見られるという。

「mixiの登場以前、テキストベースのブログに慣れ親しんでいた昭和世代からすると、文章量が少ない平成世代の投稿には自己主張の弱さを感じるでしょう。しかし、人との調和を重んじるゆとり教育で育った彼らは、自身の明確な主張を控える風潮があります。そのため、メインに抽象度の高い『写真』を置き、その横にテキストを一言添える程度の感覚がちょうどいいのです。このような流れから、日常の些細な出来事も写真で共有するようになり、今では自撮りに変顔、キス写真など、残ると不都合のあるものにまで投稿する写真の範囲は広がっています。そういった背景があるので、Snapchatなどの“消えるSNS”の需要が高まっているのでしょう」

一見、実名制のものを好む昭和世代の方がリスク管理能力は高いと感じるが、平成世代が“SNS投稿によるリスク”を考えていないわけではない。むしろ親しい友達であっても内容によっては消えるものを使用する平成世代の方が、用心深くSNSを利用しているといえるかもしれない。

(北川佳奈/かくしごと)

【取材協力・関連リンク】
・若者研究所 – 博報堂ブランドデザイン
https://h-branddesign.com/service/wakamonoken-about/
・総務省|平成27年版 情報通信白書|SNSの利用率
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h27/html/nc242220.html

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