
好きな選手を1人つくればサッカーがもっと好きになる
フリーのスポーツアナウンサーとして、テレビ、ラジオ、さらにネット番組でも司会・実況を行っている永田実さん。1993年に日本がFIFAワールドカップの初出場を逃した「ドーハの悲劇」を機にサッカーに興味を持ち、その後、TOKYO FM在籍時にはFC東京の取材、サッカー番組の実況などを担当。現在では、国内外のサッカーを実況しています。
サッカー実況の仕事の前に欠かせないのは、対戦クラブと選手の情報。現在のコンディションだけでなく、過去に在籍していたクラブや選手の人間関係など、周辺情報も事細かくまとめ、頭に叩きこむそうです。公私ともにサッカー漬けだという永田さんが、日々使っているサッカーアプリを教えてもらいました。
――ご自宅でもサッカー観戦はしますか?
「自宅のパソコンで作業しながら、スマホにインストールした『スカパー! JリーグLIVE』アプリでライブ中継をよく観ています。テレビ放送を観ながら、スマホでも他会場の試合のライブ映像を流してパソコンで作業して、と3画面態勢にしていることもありますよ」
――プロの情報収集態勢ですね! 観戦以外にも見ているものはありますか?
「パソコンのブラウザを起動させると、サッカー系ニュースサイトを一気に開くように設定してあります。トップページの新着情報から、リーグごとにニュースをチェックします。移動中には、パソコンでもよく見ているサイトのアプリを使っています」

――サッカー情報のアプリはどのように使い分けていますか?
「海外サッカーの情報が充実しているのは『Goal.com』です。よく実況している、オランダリーグのニュースは特に注目して見ていますね。僕が今チェックしているのは、エールディヴィジ・フィテッセのハーフナー・マイクや、VVVフェンローの大津かな」
――Jリーグほか国内サッカーはどうですか?
「アプリ『ゲキサカ』は学生サッカーまで幅広くカバーしています。大学卒業後、Jリーグの一線で活躍する選手もいますし、選手同士が学生時代にどんな関係だったかは、実況するうえでも貴重な情報になります。僕は、選手がどういう経歴で、どういう考え方でプレイしているのかを大切にしています。また、高校サッカーで活躍してプロに行く実力があっても、あえて4年間大学でサッカーをする選択肢を選んだ選手がどうなっていくのかも興味深いです」

――アナウンサーは頭のなかに膨大なデータベースがあるんですね
「事前情報としてまとめられた資料などもありますが、自分で調べて染み込ませないと、瞬発的に使えないので。サッカー選手の顔写真を見て名前を当てるクイズアプリ『サッカー選手クイズ』や、ロゴからクラブ名、クラブ名からロゴを当てる『フットボールクラブロゴクイズ』のアプリなどを、暇な時間にやっていますが、ほぼ全問正解できるようになりました(笑)。逆に間違えると悔しいくらいです」
――これらアプリをやりこんだら、詳しくなりそうですね!
「サッカーが好きな人は、気づいたらサッカー好きになっています。サッカーをあまり知らない人でも、ワールドカップブラジル大会に向けて詳しくなりたいという場合は、一人でも好きな選手を見つけてください。こういうゲームアプリを使って遊んで覚えたり、ニュースに触れたりして、選手の得意なプレイや所属クラブなどの情報が自然と頭に入ってくると、どんどんサッカーが面白くなりますよ」
<永田実プロフィール>
ながた みのる
1975年、神奈川県出身。早稲田大学教育学部卒。フリースポーツアナウンサー、ナレーター。TOKYO FMで、スポーツ番組をはじめ幅広いジャンルでパーソナリティー、レポーターを担当したのち、2007年に退社後、フリーとなった。サッカーを中心にスポーツ・コメンテーターとしても活躍。
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