
(c)ロイヤルカリビアン
LCCで気軽に飛び回れるようになった「空旅」と比べ、豪華客船に乗って国から国へ、島から島へと優雅に巡る「海旅」は、一部のセレブや老後を漫喫するシルバー世代の特権だと思っている人がほとんどでは? しかしたとえば昨年、日本の港にクルーズ船が寄港した回数は過去最高を記録。世界に目を向けると、“個性派”客船が続々登場し、選択肢が広がっているのだとか。そこには一体、どんな“楽しさ”があるのだろう?
「海旅の魅力はなんといっても、巡る寄港地。ほぼ毎日どこかの港に寄るから、1回の旅で様々な場所 に行けるんです。たとえば、飛行機では行きにくいカリブ海の美しい島々を周遊できたり。また、船の客室で荷物を広げれば、そこが旅行中のあなたの部屋に。さらに、朝・昼・晩の食がついています」
クルーズ・ジャーナリストとして 世界の海を旅する藤原暢子さんはそう語ってくれた。しかし気になるのはやはりプライス。高そうな印象があるけど…。
「クルーズの費用には、“移・食・住”という主な旅の要素がパックになっているので、実はお財布に優しい旅のスタイルなんです」
一般的なツアー代金はあくまで“基本料金”という感覚だが、クルーズはいわば “コミコミ”の感覚に近いといえそう。 ちなみに長期にわたるイメージがあるが、最も多いのは7泊8日のプランだとか。これなら発着地への往復を含め、10日間の休みさえ確保すればいいだろう。
なんだかグッと実現性が高まった気がする海旅。3大エリアといわれる地中海・アラスカ・カリブ海はもちろん、北極から南極まで、クルーズツアーは世界各地にある。
「最初は行きたいエリアを選ぶのがいいと思います。さらに、船上はアクティビティも充実しているので、寝る間がないほど楽しめます」
今まで食わず嫌いだった「海旅」。その扉はいつでも開かれているといえるのかも?
(関 泰介/ユーフォリアファクトリー)