
「アイデアを実現する手段」として、今やすっかり定着した感のある「Kickstarter(キックスターター)」。そもそもはクラウドファンディングとよばれるサービスのひとつで、個人や企業のアイデアをウェブに掲載&小口の出資を募り、その合計が目標額に達すれば一応の成功。その資金を元手に、実現に向けたプロジェクトが動き出す…という仕組み。
「当初はモノ作りのプロジェクトはかなり少なくて、映画などの出資を募る…といった内容がほとんどだったんです。アイテムのプロジェクトが盛んになってきたのはここ3年くらいですかね。ただ、当時は日本から購入できるものは少なかったんですよ」
そんなシステムにもどかしさを覚えたことから、日本から出資&購入できるサービス「RAKUNEW」を立ち上げたのが徐 楽楽さんだ。
「出資する醍醐味はまず、これから世に出るかもしれない計画に参加できるということ。また手元に届いて楽しむ喜びもあります。しかし、なかには資金が集まっても実現しない計画もある。ギャンブル感覚で楽しむのもいいでしょう。ただ、弊社を通して購入(出資)した場合は、たとえ計画が頓挫しても元本を保証します」
キックスターターで進行中のプロジェクトを見てみると、まさに「玉石混淆」という言葉が似合うラインナップ。なかでも支持を集めやすいのは、これまでの常識を覆すような画期的なプロジェクトだという。出資するかどうかは別として、それらを眺めているだけでも、未来を感じずにはいられない。
(吉州正行)