何が違うの? 電子書籍ストア事情を比較

書店に行かなくても、本を買ってすぐにダウンロードできるのが電子書籍の魅力。いつも持ち歩くスマホなら細切れ時間にも読みやすい

2012年に大きな注目を集めた電子書籍業界。新たなサービスが開始されたり、新端末が続々と登場するなど、話題にこと欠かなかった。2013年に入り、特段の目玉はなく落ち着いたイメージだが、逆に主要なサービスは出そろった感もある。そこで、スマホで読める代表的な電子書籍販売ストアの特徴を比較。電子書籍に詳しいテクニカルライターの山口真弘さんに、各サービスに対するコメントもいただいた。

●マンガ約8万冊を配信!「eBookJapan」

マンガの配信冊数が8万弱と業界ナンバーワンなのが「eBookJapan」で、コンテンツ数は15万以上だ。マンガには独自のebiフォーマットを使っており、高精細かつ高圧縮なデータを提供している。

「コミックの品揃えの豊富さでは随一。他のストアと異なり、1冊の本をほかの端末で読もうとした際に、その都度ダウンロードを行わなくてはいけないのが最大のウィークポイント」(山口さん)

●世界最大規模の電子書籍ストア「Kindleストア」

昨年、鳴り物入りで登場した「Kindleストア」は、和書のコンテンツ数が14万点以上。洋書は200万点以上もあるという充実ぶり。オリコン週間ベストセラーをもっとも多く揃えている。

「デバイス間での同期をまったく意識させないシームレスさが売りです。ただし、シリーズのまとめ買いができないのがネック」(同)

●実際の店舗と連動した「honto」

Kindleの洋書を除くと、コンテンツ数が際だって多いのが「honto」の約30万弱。ただし、コミックの一部ジャンルで1巻を複数に分割しているケースがあるので注意。電子書籍サービスだけにとどまらず、丸善、ジュンク堂、文教堂などの実店舗や、ネット通販とも連動した“ハイブリッド総合書店”と謳っている。

「マルチデバイス対応を謳っていますが、Androidアプリの対応機種の幅が狭く、買い替え時の互換性に不安があります。際立った特徴もなく、近頃は存在感が薄れつつあるので奮起を促したいところ」(同)

●対応デバイスの豊富さが嬉しい「Kinoppy」

honto同様、紙の本とあわせて検索できるのが「Kinoppy」。コンテンツ数は約12万で、小説やビジネス書、新書などの活字書を主に取り扱う。対応デバイスの数は国内最大で、スマホ、タブレット、Windows PCのほか、ソニーReader、Mac PCもサポート。

「他ストアとの連携やマルチデバイス対応などに注力している点がメリット。ただし、ストアの検索性が低い。また、ストアが紙と電子で完全に分離していないので、電子書籍に限って買いたい場合は探しづらく感じられることも」(同)

●シリーズのまとめ買いも可能な「BookLive!」

「BookLive!」は、コンテンツ数が21万強で、文芸書からビジネス書、実用書、コミック、雑誌など、様々なジャンルを幅広く提供している。独自の端末「BookLive!Reader Lideo」を展開しているのも特徴的だ。

「シリーズ作品のまとめ買いができるなど、使い勝手に優れています。トータルの蔵書数も多く、新刊の登録も早い。ただ、本棚のレイアウトが独特で、慣れるまでは購入した本がどこにあるのか戸惑います」(同)

各社にユーザー数とアクティブユーザー数も聞いたが、回答があったのは「eBookJapan」のみだった。取材時点でユーザー数約82万人、アクティブユーザー数は月に4万~5万人だという。各サービスのコンテンツ数や特徴を踏まえて、自分に合った電子書籍ストアを選んでみよう。購入前にラインナップを検索できるので、好きな作家やタイトルが登録されているか調べるのが得策だ。

(栃尾江美/アバンギャルド)

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