■就職活動の自己PRを“盛った”経験は?
・ある 53人(26.5%)
・ない 147人(73.5%)
「ない」と答えた人が過半数を占めたものの、社会人の3割弱が「“盛り”PR」に心当たりがあるようだ。経験がある53人に“盛り方”を尋ねたところ、TOP5は次のようになった。
■就職活動の自己PRで盛った内容TOP5
(全13の選択肢から複数回答)
1位 ちょっとかじった程度のことを「打ち込んだ」とか「趣味」としてPR 16人(30.2%)
2位 実際は違うが「リーダー」「中心メンバー」などとPR 13人(24.5%)
3位 活動した期間を実際より長くPR(部活やバイトや海外経験など) 12人(22.6%)
4位 ITの能力を実際より高めにPR 8人(15.1%)
5位 実際は貢献度が低くても、チームや組織の成果を「自分の成果」とPR 7人(13.2%)
※番外
6位 外国語の能力を実際より高めにPR 6人(11.3%)
6位 企画・参加したイベントの規模(参加人数など)を実際より大きくPR 6人(11.3%)
8位 読んだ本や観た映画の数などを実際より多くPR 5人(9.4%)
1位は、「打ち込み」度合いを盛った、という意見。学生時代、バイトや部活に「ほどほどに打ち込んでいました」とは、面接ではさすがに言いにくい…ということの表れだろう。それぞれの項目について、みんなの“盛り”エピソードも教えてもらった。
●1位 ちょっとかじった程度のことを「打ち込んだ」とか「趣味」としてPR
「遊びのノリでやっていたアルバイトを真剣にしていたと書いた」(女性、22歳)
「バイトを週1程度してたのを4年間週3でこなした(ことにした)」(男性、26歳)
「中学の3年間しか卓球をやっていなかったが高校までやったことにした」(男性、24歳)
「バンド活動を行っていた 実際に練習はしていたがライブをしたことはない」(女性、23歳)
●2位 実際は違うが「リーダー」「中心メンバー」などとPR
「サークルの幹事長として意識高い系にした」(男性、25歳)
「研究室のリーダーであると嘘をついた」(男性、25歳)
「実際は違うが、アルバイトでホールのリーダーをしていて、メンバーに指示をしたりシフトの調整をしていたとPRした」(女性、24歳)
●3位 活動した期間を実際より長くPR(部活やバイトや海外経験など)
「2年くらいしか活動していないが4年間やりきったことにした」(男性、25歳)
「サークルの活動を1年多くPRした」(女性、27歳)
「バイト期間を増して書きました」(女性、27歳)
●4位 ITの能力を実際より高めにPR
「サークルのホームページ作成を担当していたが、難しいコンテンツは他人が担当していた」(男性、29歳)
「高いリテラシーがあるように難しい専門用語を多用」(男性、26歳)
「いろいろな言語を勉強した(実際は少し触った程度)」(男性、28歳)
●5位 実際は貢献度が低くても、チームや組織の成果を「自分の成果」とPR
「大学の卒業研究をグループで行っていたが、自分だけで行ったと述べた」(男性、28歳)
「ただ参加していただけでも、自分が主導してやったかのように話を捻じ曲げてアピールした」(女性、26歳)
そのほか、【6位 外国語の能力を実際より高めにPR】→「文通をしていただけなのに、もう英語のことなら何でも聞いてぐらいの勢いで英語力をアピールした」(女性、26歳)、【6位 企画・参加したイベントの規模(参加人数など)を実際より大きくPR】→「軽音サークルで300人の前で演奏したとエントリーシートには記入したが、実際は200人程度だった」(女性、27歳)などの経験談も寄せられた。
面接官に自分を印象付けたいがゆえの“盛り”エピソードの数々。もちろん行き過ぎた“嘘”は厳禁だけれど、“盛る”学生たちは、「どこをどういうふうに盛れば良いか」を試行錯誤したり、もっともらしく話せるように面接練習を繰り返したりと、涙ぐましい努力をしているに違いない。その努力が、いつか必ず報われる日が来ると信じたい…。
(藤あまね)